貸付金かしつけきん

会社が他者にお金を貸し付けたときに生じる、返済を受ける権利

ひとことでいうと

貸付金とは、会社が他者にお金を貸し付けたときに生じる、返済を受ける権利です。商品を売った代金である売掛金とは、生まれ方が異なります。

友だちにお金を貸す約束を、会社の規模で行う

友だちにお金を貸して、「来月、利息をつけて返してね」と約束することがあります。貸付金は、これと同じことを会社が取引先や関連会社に対して行うものです。商品を売った代金ではなく、お金の貸し借りそのものから生まれる債権です。

花屋が取引先へ30万円を貸し付け、利息とともに返済を受ける関係を示す図。
図1 貸付金は、お金の貸し借りから生まれる権利です。

貸付金は、お金の貸し借りから生まれる債権

貸付金とは、会社が取引先や関連会社、役員や従業員などにお金を貸し付けたときに生じる、返済を受ける権利(金銭債権)です。売掛金は商品やサービスを掛けで売ったときの代金の未回収分、未収入金は本業以外の取引で生じた未収金であるのに対し、貸付金はお金の貸し借りそのものから生まれる点が異なります。

貸付金には、多くの場合、利息が発生します。お金を貸した側は、利息を受取利息として収益に計上します。

返済期限で、短期と長期に分かれる

貸付金は、決算日の翌日から起算して1年以内に返済期限が来るものを短期貸付金として流動資産に、1年を超えるものを長期貸付金として固定資産(投資その他の資産)に表示します。この1年以内かどうかで流動・固定を分ける考え方を一年基準(ワン・イヤー・ルール)と呼びます。

貸付期間そのものの長さではなく、決算日時点で残り何年で返済期限が来るかで判定する点に注意が必要です。当初は長期貸付金だった債権も、返済期限が1年以内に近づけば、短期貸付金へ振り替えます。

花屋が取引先へ30万円を年利2%で貸し付け、1年後に元本30万円と利息6千円を受け取る仕訳を示す図。
図2 1年後、元本と利息を合わせて受け取ります。

花屋が取引先へお金を貸してみる

図2は、花屋が取引先へ30万円を、年利2%、1年後に一括返済という条件で貸し付けた例です。貸し付けた時点で、花屋は貸付金30万円を資産として計上し、現金30万円を減らします。

1年後、取引先から元本30万円と利息6千円(30万円×2%)を合わせた30万6千円を受け取ります。このとき、貸付金30万円を減らす記録と、利息6千円を受取利息として収益に計上する記録を分けて仕訳します。この例では、返済期限が1年以内のため、短期貸付金として流動資産に表示します。

仕訳で確かめる

花屋が取引先へ貸し付け、1年後に返済を受けたとき(単位:円)
借方金額貸方金額
貸付金300,000現金300,000
現金300,000貸付金300,000
現金6,000受取利息6,000

ここまでのおさらい

貸付金は、お金の貸し借りから生まれる債権で、売掛金・未収入金とは性質が異なります。返済期限が1年以内かどうかで、短期・長期に分けて表示します。

出典と確認状況

説明の範囲
日本基準の入門解説。貸付金の性質、売掛金・未収入金との違い、一年基準による短期・長期の分類を扱う。関係会社間の貸付、貸倒引当金の詳しい算定方法は別記事の対象。

公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み

花屋・取引先の金額や利率は説明用の仮定です。関係会社間の貸付金の詳しい取扱い、貸倒引当金の算定は未判定です。

一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。

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