販売費及び一般管理費はんばいひおよびいっぱんかんりひ

商品の販売活動や会社全体の管理のためにかかる費用

ひとことでいうと

販売費及び一般管理費は、商品を売るための活動や、会社全体を管理するためにかかる費用です。商品を仕入れる・作るためにかかる売上原価とは区別します。

「商品そのもの」ではなく、「お店を続けるため」の費用

花屋の家賃や店員の給料は、花そのものを仕入れる費用ではなく、お店を開き、商品を売るために必要な費用です。このような費用をまとめて、販売費及び一般管理費(略して「販管費」)と呼びます。

売上原価は商品を仕入れる費用、販売費及び一般管理費は売るため・管理するための費用であることを対比する図。
図1 売上原価と販管費は、目的が違います。

「売るため・管理するため」の費用をまとめる

販売費及び一般管理費とは、商品を販売するための活動(広告、営業活動など)や、会社全体を管理するための活動(経理、総務など)にかかる費用をまとめた区分です。財務諸表等規則第84条は「会社の販売及び一般管理業務に関して発生したすべての費用」と範囲を定めており、その具体例として、同規則ガイドライン84では給料・賃金・手当・賞与、広告宣伝費、旅費交通費、通信費、減価償却費、不動産賃借料など、幅広い費目が挙げられています。通常の取引にもとづく売上債権等に対する貸倒引当金繰入額も、ガイドライン87により販売費及び一般管理費に含めます。

家賃、店員の給料、広告費、通信費、消耗品費など、お店を運営するための日常的な費用の多くが、この区分に含まれます。

売上原価とは、目的が異なる

売上原価は、売れた商品の仕入れ値、または製造にかかった原価です。花屋のような小売業では、店舗の家賃や販売員の給料は商品を売る・お店を管理するための費用として販売費及び一般管理費に含めるのが一般的です。これに対して、製造業では工場の労務費や製造間接費のように、商品の製造に関わる人件費・費用が売上原価(製造原価)に含まれる場合があり、業種によって範囲の考え方が変わります。両者を分けて損益計算書に表示することで、売上総利益営業利益という2段階の儲けを確認できます。

花屋の家賃・給料・広告費を合計して、販売費及び一般管理費150万円とする図。
図2 花屋の販管費の内訳です。

花屋の販管費を確かめる

図2は、花屋の1年間の販売費及び一般管理費の内訳の例です。店舗の家賃80万円、店員の給料50万円、広告費20万円を合計すると、販売費及び一般管理費は150万円になります。

この150万円は、花そのものの仕入れ値(売上原価)には含まれません。売上総利益からこの150万円を引くことで、本業の儲けである営業利益が計算されます。

ここまでのおさらい

販売費及び一般管理費は、商品を売るため・会社を管理するためにかかる費用です。商品を仕入れる費用である売上原価とは区別します。

出典と確認状況

説明の範囲
日本基準の入門解説。財務諸表等規則にもとづく販売費及び一般管理費の範囲、売上原価との違いを扱う。詳細な費目分類は対象外。

  • 財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第84条:販売費及び一般管理費の範囲(会社の販売及び一般管理業務に関して発生したすべての費用)
  • 財務諸表等規則ガイドライン(金融庁)84:規則第84条に規定する販売費及び一般管理費に属する費用の例(販売手数料、荷造費、運搬費、広告宣伝費、見本費、保管費、納入試験費、販売及び一般管理業務に従事する役員・従業員の給料・賃金・手当・賞与、福利厚生費、交際費、旅費、交通費、通信費、光熱費、消耗品費、租税公課、減価償却費、修繕費、保険料、不動産賃借料、のれんの償却額)。87:通常の取引にもとづいて発生した売上債権・前渡金等に対する貸倒引当金繰入額又は貸倒損失を含む。

公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み

花屋の家賃・給料・広告費の金額は説明用の仮定です。費目ごとの詳しい分類基準は未判定です。

一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。

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