配当はいとう

会社が稼いだ利益の一部を、株主に現金などで分配すること

ひとことでいうと

配当は、会社が稼いだ利益の一部を、株主に現金などで分配することです。会社法により、利益剰余金などから計算される分配可能額の範囲内でしか行えません。

稼いだ利益を、出資してくれた人に分ける

花屋が1年間で稼いだ利益の一部を、出資してくれた株主に「お礼」として分けることがあります。これが配当です。ただし、会社に残しておくべき金額を超えて配ることは、会社法で制限されています。

花屋の利益剰余金の中から、株主総会の決議にもとづいて配当を支払うことを示す図。
図1 配当は、利益剰余金の中から株主へ分配します。

株主総会の決議にもとづいて分配する

配当とは、会社が稼いだ利益の一部を、株主に現金などで分配することです。会社法第454条・第459条などにもとづき、原則として株主総会の決議によって、配当する金額や時期を決定します。

配当は、主に利益剰余金の中から支払われます。利益剰余金が積み重なっているからこそ、会社は株主に利益を分配できます。

分配可能額という上限がある

会社法第461条では、配当などにより株主に分配できる金額には上限(分配可能額)があると定められています。分配可能額は、利益剰余金やその他の純資産の状況にもとづいて計算され、この金額を超えて配当することはできません。これは、会社の財産を過度に外部へ流出させ、債権者を害することを防ぐための規制です。

花屋が配当10万円を支払い、繰越利益剰余金が10万円減り、現金も10万円減る図と仕訳。
図2 配当を支払うと、利益剰余金と現金が減ります。

花屋の配当を確かめる

図2は、花屋が株主総会の決議にもとづき、その効力発生日に株主に10万円の配当を支払った例です。この10万円は、繰越利益剰余金(利益剰余金)から減額されるとともに、実際に支払う現金も10万円減ります。話を単純にするため、決議の日と効力発生日、支払いの日が同じ場合として説明します。

この例では、花屋の分配可能額が10万円を上回っていることを前提としています。また、会社計算規則第22条により、配当のたびに利益準備金への積立てが必要になる場合がありますが、花屋はすでに資本準備金と利益準備金の合計が資本金の4分の1以上に達しているという前提を置き、追加の積立てを省略しています。分配可能額を超えて配当することは、会社法上認められていません。

仕訳で確かめる

花屋が株主総会の決議・効力発生日に、配当10万円を現金で支払ったとき(利益準備金の積立ては既に基準額に達しているため省略。単位:円)
借方金額貸方金額
繰越利益剰余金100,000現金100,000

ここまでのおさらい

配当は、利益剰余金の中から株主へ利益を分配することです。会社法上の分配可能額を超えて配当することはできません。

出典と確認状況

説明の範囲
日本基準の入門解説。会社法にもとづく配当の基本的な考え方、利益剰余金からの支払い、分配可能額による制限の概要を扱う。分配可能額の詳細な計算方法は対象外。

公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み

花屋の配当額10万円は説明用の仮定です。分配可能額の詳細な計算方法(会社法第446条・第461条第2項)は対象外。利益準備金の積立てが必要な場合の具体的な仕訳は本記事では扱わない。

一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。

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